マスクバブルの時代

 起床は8時。寝たのは26時半ぐらいだろうか。週の初めの月曜日。睡眠時間が同じでも、休みの日と同じ時間に寝て同じ時間に起きたとしてもなんとなく寝起きがつらいのは何故だろうか。やっぱり仕事をしているよりは休みで好き勝手にしてる方が楽しいと考えて居る証拠なのかも知れない。だが果たして仕事をやめたら毎日楽しくなるのかというとそうでもなく、平日に仕事をしているからこそ休みの日が楽しくなるのだろう。ちょっとしたことで人生を楽しむには少しのスパイスが必要。とか誰かが言っていてもおかしくはない。

 仕事で体調が悪かったときに早く帰ろうとしていたら「どうしても今日中にこれを終わらせたい。手伝ってくれないか」と強くお願いされ、仕事をやって帰った事があったのだがその日の帰りの電車の中で体調が悪くなりすぎて(多分貧血を起こした)自分が降りる駅になっても立ち上がれず、そのまま終点まで向かったことがある。終点から折り返してくる頃には体調が戻って何とか家に帰ることが出来た。ただその後一週間は寝込んだが。と言うことが過去にあった。その時に強く思ったのが「自分の身は自分で守らないとならない」ということ。当たり前の話だけれど、私が病気になったところで上司も会社も誰も何もしてくれない。せいぜい「この忙しいときに休みやがって」と言われる程度だろう。だから、誰がなんと言おうと調子が悪ければ帰るべきだし、今日は会社に行けるけど、行ったら明日はどうなるかわからない、と言うのであれば休むべきだろう。それで無理をして入院をしたら困るのは自分だけだ。
 この日記を定期的に読んでいる酔狂な人がいればわかるだろうけれど、今私は腰の調子が悪い。どのくらい悪いかと言うと、足首を捻って捻挫した痛みがずっと続いているような状況だ。腰というのは酷いもので、立っていても座っていてもそこに力がかかる。だから一番楽な体勢は重力が垂直にかからない「横になった」状態以外には無い。家にいる時は辛くなればいつでも横になることが出来るが会社にいたらそんなことは当然出来ない。つまり立った状態か座った状態しかとれない。そんなわけで会社にいる時間は常に辛い状態なので今は早く帰るようにしている。そうすると「もう帰るのか」というような事を言ってくる人が出てくるわけだ。言ってる方は気楽に気軽に言っているのだろうけれど、個人的にはこれはパワハラに近いものがあるのではないかと考えて居る。セクハラにも近いかもしれない。何気ない一言で人を傷つけるという意味で言えばセクハラに似ているし、物理的に厳しい状態に追い込んでいる事を考えればパワハラにも似ている。腰痛ってならないとこの厳しさはわからないので成ったことが無い人からすれば大した事じゃないように思っているのだろう。
 まぁこれくらいのことは相手にせずに帰ってしまえば良いだけの話なのでどうと言うこともないのだけれど、この対応を見る限りではインフルエンザにかかっても「少しくらい体調が悪いぐらいで休みやがって」と言って出勤させようとする圧力が強い会社であることは間違いないだろう。東京の方でも流行始めた頃にそういう対応をして社内で蔓延するようなことが起こらない限り改善はされないように思う。

 とは言えそういった人がいる横で、会社としては国以上に対応が早く、関西方面への出張の取りやめや、明日から家の中以外でのマスク着用の義務化の通知があった。通勤時だけでなく職場内でも常にマスクを着用のこと、と強く言っているあたり人の働きというものに期待していない様子が見て取れるのでこの指示をした人はどういう人間が社内にいるのかよく知っていると言うことになるのだろう。
 マスクの備蓄は50枚ぐらい家にあったが、念のために予備を買っておいた方がいいかと思い帰宅時に何件か店を回ってみたがどこも売り切れていた。何十枚も入っている割安の物は言わずもがな、1枚で300円とか400円もするような高級なものも全て含めて全て売り切れていた。
 また家に帰ってオークションを調べてみると、どれもこれも価格が高騰しており、980円で買える100枚入りが現状5000円ぐらいの値段になっておりオークションの締め切りまでまだ時間があることを考えるといくらになるかわからない。私が持っている60枚入りのマスクも2000円3000円と言った値段がついている。購入時の金額が600円前後だったことを考えるとこれもバブルと言えるだろう。狼と香辛料の3巻のようだ。取引に使おうと大量に確保して一番最後まで持っている人がババを引くことになるという感じになりそう。
 どこにも売ってなかったので明日は義務づけられていてもマスクが入手できない人が相当数出てくるだろう。そう言った人に対して会社がどういう対応をとるのか、気になってしょうがない。会社で支給してくれるのが一番いいのだろうが、それも難しいだろう。